敬語、というよりはビジネスマナーはたまた一般常識だろうが、信託銀行は「御行」か「御社」か?
先日同僚が、信託銀行は後株(~信託銀行株式会社)なので、御社というのが正しい呼び方だ、と言っているのを耳をダンボにして聞いていた。内心、”え~っ?御行じゃないの?銀行だけではなく前株(株式会社~)の会社だってあるんだし・・・”と思っていたが、断言するということは確信があるということだ。
そこですぐ調べないのが悪い癖。ところが今日は資料作りで信託銀行が御社なのか御行なのか調べざるを得なくなった。こういう時のインターネット頼り。どうも信託銀行は同僚が言う通り”御社”、働く人々は”社員”、トップは”社長”というらしい。だが見つけたサイトは個人情報。さらに裏をとるため、友人に頼んで信託銀行で働く人に聞いてもらった。
答えは同じ。
理由①後株だから(信託銀行は全て後株)。都銀・地銀は全て前株(株式会社~銀行)。
理由②トップは社長だから。都銀・地銀は”頭取”になる。
だが、これらは直接的な理由というよりも慣習として用いられているらしい。
取り敢えず資料は無事”御社”で作成したが、疑問が沸々とわいてくる。慣習といわれても単純に覚えるだけでは、若年性健忘症を自負している私はすぐに忘れる。具体的に何故一般の企業と同じ呼び方をするのか?また都銀の持ち株会社(ホールディングカンパニー)の代表者の役職は何というのだろう?金庫(農林中央金庫や信用金庫など)のトップ、働く人は何ていうの?などなど。
というわけで、色々な方の協力+自力で調べて見ました。
信託銀行が”御社”と呼ばれるわけ:
大正12年に信託法及び信託業法が施行された当時、信託業務は信託会社にのみ認められていた。第二次世界大戦後、信託会社は銀行に転換した上で信託兼営法に基づき信託銀行となった。つまり、設立当初は「会社」だったのが、銀行に転換したため昔の名残で「会社」と呼ぶ慣習が残ったらしい。
都銀の持ち株会社のトップの役職は?
会社というだけあって、取締役会長・社長だった。ちなみに「頭取」とは①音頭をとる人、音頭取と②頭立つ人(かしらだつひと)という意味で、銀行の「頭取」は後者、つまり人の上に立つ人、長となる人という意味だ。「頭取」を辞書でひいても”銀行などの取締役の首席”という意味になっている。
金庫(農林中央金庫や信用金庫など)のトップは?
これは同僚が教えてくれた。「理事長」という。ちなみに金庫については「御庫」(「御台」というBBSもあったが、これは裏がとれない)、そして「貴金庫」(就職関連BBSによるとすでに取引がある先に対して貴~=貴社や貴行など、と呼ぶらしい)。就職するときは企業の”入社”に対し、”入庫”。農林中央金庫のサイトでは”当金庫”という呼び方をしている。金庫で働く人は「職員」という。実際に働いている方は「われわれは」という言い方をされるようだ。
こうやって調べてみると結構知らないことが多い。同僚の中には就職活動中に知っていたという人もいた。敬語などは一通り学んだが、こうした社会の常識(?)が未だに欠落していることを自覚。日本語って難しい。
Posted by noriko at October 15, 2003 12:55 PM | トラックバック銀行は、「御行」ではなくて「貴行」ですよ。
Posted by: NEKO at February 12, 2004 12:19 PMNEKOさん、はじめまして。コメント有難うございます。
敬語について私は達人ではないので、色々な方に聞いてみたり調べてみたりしましたが、銀行に対しては「貴行」も「御行」も使えるようです。ただ、前者の「貴行」はどちらかというと書き言葉で後者の「御行」は口語、つまり話す時に使うことが多いようです。私は個人的には手紙などでは「貴行」と書く方が好きで、こちらをよく使いますが、話す時には聞き取りやすい「御行」を使っています。
また何か見つけたら是非教えてください。
Posted by: のりこ at February 12, 2004 01:54 PM




