購買力平価を語る上でマクドナルドのビッグマックの価格比較は有名だが、最近はスターバックスのトールラテの価格も用いるようだ。英エコノミスト誌によると、ユーロ圏のトールラテの価格は米国内の3割増しという。
スターバックス「トールラテ」の値段が示すユーロの過大評価-英誌
1月16日(ブルームバーグ):英誌エコノミストによると、米コーヒー専門小売り最大手のスターバックスの「トールラテ(ミルク入りコーヒー)」の価格は、多くの欧州諸国で米国内の3割増しとなっており、ユーロが対ドルで過大評価されていることを示唆している。
それによると、米国内では2.80ドルのトールラテが、欧州諸国では2.93ユーロするという。これは現在のユーロ・ドル相場で換算すると約3.70ドルに相当する。(続く)
同誌は購買力平価説を考えるうえで、新しいこの「スターバックス・トールラテ指数」が役に立つと指摘。米ハンバーガー・チェーン最大手マクドナルドの「ビックマック」ハンバーガーの価格による分析も行っており、こちらもユーロはドルに対し24%の過大評価との結論が出ている。
ユーロはドルに対し昨年初めから20%上昇。欧州政府および金融当局者の間からは、過去2年間にわたるユーロの対ドルでの上昇に対する懸念が表明されてきている。
確かに欧州中央銀行のトリシェ総裁もG10でユーロ高に対する懸念を表明しており、それを受けて、欧州各国の通貨当局、政府要人からしきりにユーロ高による輸出企業への悪影響に対する警戒感、市場介入を示唆するコメントが飛び交っている。
ちなみにユーロは今年1月12日、1999年1月の導入以来の最高値(1ユーロ=1.2898~.2899ドル)をつけている。
(1999年1月1日~2004年1月16日16:30現在の対ドルユーロ相場: ブルームバーグ)
ドルに替わる基軸通貨を目指すユーロ圏は景気の異なる複数の国で構成されているため、日本やアジア各国のように自国通貨高に対する市場介入をおいそれとやるわけにはいかない。だが、2月6,7日にフロリダで開催されるG7まで介入なしで行くのかどうかは市場が注目するところだ。
ところで、前述のスターバックス。果たしてフランスなどで受け入れられるのかと思いきや、
スターバックスは15日、フランスに最初の店舗をオープンした。米国内に5163店舗、海外で1578店舗を展開する。らしい。
ところで、エコノミスト誌が公表した「スターバックス・トールラテ指数」は、以下のような結果で、各国通貨がドルに対し、どれぐらい(何%)過大・過小評価されているかを示している。
【スターバックス・トールラテ指数】
オーストリア -4%
英国 +17%
カナダ -16%
中国 -1%
ユーロ圏 +33%
香港 +15%
日本 +13%
マレーシア -25%
メキシコ -15%
ニュージーランド -12%
シンガポール +2%
韓国 +6%
スイス +62%
台湾 -5%
タイ -31%
トルコ +6%
(記事出典: ブルームバーグ)
こうやってみると、ユーロ圏よりスイスの方が群を抜いて高い。だが通貨の影響力やユーロ圏にこれから入るかどうかで議論がやまない英国の雑誌だからこそのような記事になったのだろう。
ちなみに円の対ユーロ相場(1ユーロ=xx円)は、ユーロが導入された1999年1月1日の1ユーロ=132.51円から2000年10月25日の1ユーロ=89.52円まで一気に円高が進んだものの、その後はじりじりとユーロが上昇。2003年5月30日の1ユーロ=140.64円を天井に一度は同130円を割ったものの、再び130円台で推移し、現在は導入当初の水準近辺で推移している。
現在、欧州を旅行している友人は円高を切に望んでいることだろう:-P
<追記>
本日16日のロンドン外為市場でユーロは対ドルで値を下げており、当局による市場への警鐘が効を奏したと見る向きがある。ちなみにロンドン時間午前7時46分(東京16時46分)現在で1ユーロ=1.2535ドル。前日ニューヨーク市場でつけた同1.2578ドルから売られており、今週に入ってからの下落率は2.2%と週間ベースでは昨年8月以来最大の下げ幅となっている。2ヶ月ぶりの下落基調ではじまった本日のロンドン市場…本当にコレクション(修正)が入っているかどうかはG7までの相場展開を見ないとわからない。





