昨日は昼の部、今日は夜の部、と2日連続で歌舞伎座に行ってきました。團十郎丈が休演状態とはいえ、大顔見世という陣容。さすが市川宗家の襲名披露公演は桁が違うようです。
2日連続で観た中でやはり最も華があったのは助六。海老蔵丈のためにあるような役で天性の美しさを感じます。ただ、夫とも話したのですが、歌舞伎18番を演じる時の海老蔵丈の台詞は聞きにくい。これは團十郎丈にもいえることですが、何故か口跡の悪さを感じるのです。「何故かなぁ?」と思って口元を双眼鏡で観ていたのですが、もしかすると成田屋の演じる型があのような発声にさせているのかもしれません。
今日は花道がほとんど見えない席だったのですが、助六演じる海老蔵丈が見えた瞬間、この人は本当に華があると思いました。
助六を劇場で観たのは2003年1月の團十郎丈(助六)、雀右衛門丈(揚巻)コンビの公演でしたが、今回は揚巻を坂東玉三郎丈が演じました。玉三郎丈の美しさはさることながら、傾城を演じさせると雀右衛門丈の方が上手という感じがします。雀右衛門丈の揚巻は何となくあの間の取り方が優雅なんですよね。
ところで本日の河東節連中の方々の名前が1階に公表されており、夫は知っている教授の名前があると言っていましたが、私の目は"GMナイル"というカタカナに釘付け。あれ?ナイルレストランのナイルさんなんでしょうか?!
ところで昼の部の口上では左團次丈、勘九郎丈、と絶対に笑わせてくれるコメントをする役者さんが観客の期待通りの?口上を述べて、場が和みます。先月は雀右衛門丈が口上のみ出演にはじまり、富十郎丈や芝翫丈など重鎮が平たくお辞儀をする姿勢を保つことができない状況を見ていたので、今月は雀右衛門丈以外は皆、元気そう。役者さんも大変だと思いますが、体調管理は難しいんでしょうね。
土曜は寝坊したのでお昼は"暫"でとうとう限定販売の海老カレーを食べました。海老フライがのってるだけなんですけど、縁起物ということで(^^)
日曜はいつも通り、銀座三越の美濃吉で観劇弁当を購入。こちらも包装といい色合いといい、雰囲気があります。
ところで2階に飾られた襲名を記念しての数々の贈答品ですが、一見、先月と変わらないようだったのですが念のためにチェックしてみました。すると微妙に変わっている・・・先月と同じものもあれば新しいものもありました。例えば、個人的にもお付き合いがあるというルイ・ヴィトンは、先月は着物ケースが飾ってありましたが今月は特注の鏡台です。フランスに持っていくのでしょうか?!
(ルイヴィトン特注の鏡台/助六の絵を屏風にはったものと刀)
Posted by noriko at June 13, 2004 11:43 PM同感!何を言っているのかさっぱり聞こえない時があります。
私がシロウトなため聞き取れないんだと思っていました(笑)
しかし彼は本当に華がありますねー。ご主人と観劇なんて羨ましい限りです。
NieAさん、こんばんは。
海老蔵丈は世話物の時はとてもわかりやすい発声なんですけど、もしかすると江戸の伊達男という設定からして、当時の江戸で粋な話し振りがあんな感じだったのかもしれませんね。あくまでも憶測ですが。今度成田屋さんのHPで質問してみようかなぁ。
Posted by: のりこ at June 14, 2004 11:09 PMのりこさん
はじめまして。
歌舞伎好きのkinakoと申します。のりこさんの旦那さんのサイト経由でこちらも読むようになりました、仲がよくてうらやましいです。
ところで、海老蔵さんの『助六』の発声の悪さは修行不足のほうが大きいと思われ…。成田屋さんのとこで質問するのは避けたほうがよろしいかと。団十郎の口跡が悪いのは若いときに喉を痛め手術したための声の悪さにもあるので(それだけじゃないけど…)。海老蔵さんの助六の口跡の悪さはその発声方法をマネしてることもありますが、それ以上にきちんと発声練習ができてない声の出し方に問題があると思います。
海老蔵さんは元々声は良いので、これからの修行次第かと。それと今、風邪もひかれているようなので、無理した声の出し方になってるのでますます聞き取れないのでしょう。本来、助六の台詞はハッキリ聞き取れないといけないと思います(^^;)。
姿は華やかで抜群に良かったですよね。<いちおうフォロー。
Posted by: kinako at June 16, 2004 04:06 PMkinakoさん、こんばんは。はじめまして。貴重なコメント有難うございます。観劇歴まだ3年くらいで歌舞伎の世界は本当に知らないことばかりなのですが、團十郎丈は咽喉を痛めて手術なさったんですか・・・ポリープができたのかなぁ?
海老蔵丈は元の声はいいのですが、咽喉が弱いなぁと思いますね。実際、声が出ないと休演しているくらいですから。歌舞伎役者はまず声だと思う私は、故初世辰之助丈の口跡のよさが大好きなのですが、当時は歌舞伎の世界を知らなかったので、舞台は観たことがありません。今もご存命ならさぞかしいい役者さんだったろうと思われます。現松緑丈は独特の節があり、踊りもうまくていい役者なんだけど、お父様の声のよさは受け継がなかったなぁと残念な思いです。海老蔵丈には天性の美しさを持っているからこそ今後の精進で声もよい役者になって欲しいものです。
のりこさん、こんにちは。
お引越し、お仕事でお疲れのところ大変申し訳ありませんが、是非教えていただきたい事がございます。 「仮名手本忠臣蔵10段目」の内容です。 先日パリへ行きフランスの友人のアパルトモンに滞在したのですが、彼女は大変な日本びいきで歌舞伎や文楽・能にも興味が尽きないで、関連蔵書も沢山持っていますが、壁に飾ってある1枚の浮世絵の場面(10段目)の意味が分らず、是非知りたいと言うのです。それは、一人の男性が老女の襟元を引っ張っていて、かなり荒々しい情景です。とても私の知恵では説明が付かず、帰国してからキチンと調べてからメールすると請け負ってしまいました。宜しくお願い申し上げます。
秋山さん、こんばんは。
ご質問の「仮名手本忠臣蔵10段目」は上演されないですね。ざっと調べても、直近で上演されたのは歌舞伎では昭和61年10月~12月に国立劇場で3ヶ月連続通しでやったときの12月最後の月、文楽だと平成10年12月ぐらいしか見当たりません。
これは"発足の櫛笄"(別名"天川屋"あまがわや)といわれる段です。『歌舞伎手帖』から抜粋すると、この段の物語は「塩冶家御出入りの、堺の商人天川屋義平は、由良助から討入りのための装束武具を鎌倉へ廻送する仕事を請負った。女房おそのは、もと九太夫の抱え医者太田了竹の娘であったから、義平はおそのを離縁する。おそのばかりでなく一子よし松と阿呆の丁稚伊吾をのこし奉公人には全て暇を出して義平は秘密を守った。いよいよ最後の荷が出発する日捕吏が義平をとりかこみ、よし松を殺すと脅迫し、大星一味の計画を白状させようとする。義平は自らよし松を殺そうとし、一言も白状せず、"天川屋義平は男でござるぞ"と言い放った。その心底を見て長持の中から由良助があらわれる。捕吏と見えたのは一味同心の人々で義平の心を試したのであった」というもの。
>一人の男性が老女の襟元を引っ張っていて、かなり荒々しい情景です
ということですが、恐らくその男性が天川屋義平、老女は妻のおそのではないかと思われます。
もう一つ『歌舞伎辞典』も見てみましたが、こちらは「夜討の仕度一切を頼まれた天河屋義平は侠気のある商人。秘密の漏れぬようにと奉公人には暇を出し、妻おそのをも親里に帰すのみならず、九太夫につながる舅に疑いを抱かすまいと去り状まで書く。夫婦の心を知る由良に助はおそのの髪を切らせ、自分たちが本望を遂げた後再び結ばれるようにと諭し、天河屋の屋号を合言葉に定めて出立する」とあります。
Posted by: のりこ at June 19, 2004 11:58 PMのりこさん
まあ! 本当にご丁寧な解説を、有り難うございました!そういえば”あまのやぎへいは男でござる!”という台詞はきいた事があります。詳しい解説のお陰で、どういったくだりであったのかよーく解りました。”忠義”に対する深い思いの表れがあのような絵になったのでしょう・・・また沢山の興味が湧いてきました。 ただ、フランスの友人にキチンと説明出来るかどうかまた大きな宿題を抱えてしまいましたが・・・
本当に有り難うございました。
秋山さん、こんにちは。
この段に限らず『仮名手本忠臣蔵』は忠義故の悲劇を描いているので、造詣の深いお友達ならあらすじを説明すれば理解できると思います。結局、万事秘密裏に事を進めるためとはいえ、敵方と少しでもつながりのある妻をも離縁するという侠気ある商人の表から見た姿とその心中をお話されればいかがでしょうか?浮世絵はある段の一場面を凝縮して表現しているため、人によっては解釈の相違はあるでしょうけれどね。
Posted by: のりこ at June 20, 2004 04:22 PMのりこさん
はい、より簡潔に説明していただいて、恐縮です! そのフランス人は「私は自分の頭では、日本を感じ・おなかではインドを感じている・・・」と言います。彼女の部屋には、「歌舞伎・能・文楽」の分厚い写真集(英訳付き)また、坂東玉三郎のこれまた分厚い写真集(篠山紀信氏撮影)もあり、パリの夜長にそれらをタップリ堪能させて貰いました。きっと、そんな風に日本の古典への造詣が深い彼女なら理解できるであろうと思います。ただし、キチンと仏訳できてからの話ですが・・・
お世話になりました。
のりこさん、こんばんは。
トラックバックをお送りくださり、ありがとうございます。
(だから何だというわけではありませんが)拙blog開設後
1か月にして、最初のトラックバックでした。
嬉しいので、トラックバックを「二倍返し」にさせていただきました。m(_ _)m
(こういうのも“お礼”って言えるのでしょうか…^^;)
Posted by: 芝えび at June 21, 2004 09:30 PMはじめまして、ノリコさん。
上の芝えびさん同様、トラックバックありがとうございました。
実は今日(会社を休んで)昼の部を観てきたところなので、
トラックバックさせていただきました!
この2か月、本当に無理して歌舞伎に行ってよかったです。
ノリコさんは来月も行かれるそうで羨ましい限り!!
芝えびさん、こんばんは。
はじめてTBが来たのは夫のサイトからだったような・・・1ヶ月でTBが来ると「きた~ッ!」って感じなのでしょうか?また覗きに行きますね。
たこ壺さん、こんばんは。
昼の部、いかがでしたか?今月は口上がお昼なので、襲名披露の演目としては夜の方がいい感じ(助六ですからねぇ)でしたが、口上は芸達者、口達者な役者さん揃いで楽しめたのではないでしょうか?うちは夫婦で3階から毎月観劇しています。寺小屋なんて、何回観た?というぐらい観ていますが、毎回違った印象を持ちますね。だから毎月通っているんでしょうが(苦笑)
のりこさん(とタコ壺さんも)、どうもです。
「二倍返し」に速攻でカウンターを食らって「負けるもんか」と思っていたら(←どっか間違ってる)、タコ壺さんからもTB食らってしまいました…。皆さまに感謝です。
>1ヶ月でTBが来ると「きた~ッ!」って感じなのでしょうか?
1歳児が初めて自分の足で立ったときの父親の気持ちです(ウソ、未体験)。
それにしても「えび」とか「タコ」とか…、のりこさん、明日のオカズは「海の幸のマリネ」にでもしてください(^^;)。
はじめまして。朔と申します。トラックバックのお礼に参りました。
身内しか覗きに来ないような独り言のBlogにトラックバックなんぞ見つけちゃった日にゃあ、「何々?これって美味しいの?」状態でした…
Blogも歌舞伎も初心者ですが、細々と続けていこうと思っています。
お目汚し、失礼致しました。
Posted by: 朔 at June 21, 2004 10:57 PM朔さん、こんばんは。はじめまして。
勝手にTBさせていただいたのにご丁寧なコメント有難うございます。Blogは独り言なんですけど、使い方次第で色々なことを教えてもらえるツールにもなります。私は書き始めて9ヶ月弱ですが、どうして続いているのか自分でも正直、わかりません(苦笑)多分書くことが好きで、何かを言葉で表現したい、知らせたいという気持ちが、Blogを続けていく原動力なんだと思っています。どうぞ書き続けてください。今後ともよろしくお願いします。
Posted by: のりこ at June 21, 2004 11:04 PMのりこさんはじめまして。ブログ初心者おかめと申します。
私も初めてのトラックバックいただいてとても嬉しかったです。
さっそくFAQを見ながらトラックバックを送ってみました。成功してますでしょうか…?
お弁当、おいしそうですね。
私も歌舞伎座に行く時は三越地下で買うことが多いです。
美濃吉のほかにもおすすめのお弁当があったら教えてください。
おかめさん、こんばんは。TB返し、有難うございます。
6月は例外でしたが、毎月歌舞伎座は昼夜通しで観るので、原則として昼は美濃吉のお弁当にRF1のおかず、夜は暫のカレー、と毎月決めています(迷うと遅れるので)。三越の地下のお弁当の中で歌舞伎以外の時に試したことがあるのは、おこわ屋さん。3種類のおこわにおかずがついているのがリーズナブルかな?でも一番のお勧めは美濃吉ですね。季節感とおかずの種類、味付けが気に入ってます。毎月何かしら工夫が施されているのがいい感じです。
Posted by: のりこ at June 22, 2004 11:48 PMのりこさん、はじめまして。一週間も前にトラックバックつけていただいていたのに気がつかなくて失礼しました。改めてありがとうございます。5、6月と昼夜見ましたが、「魚屋」なんかではあんなにきっぱりした台詞回しなのに惜しいですよね。しかし日が経つにつれて舞台の印象が強くなり、しばらくは誰も助六をやれないだろうなと思うようになりました。
Posted by: brary at June 29, 2004 10:18 AMbraryさん、こんんばんは。コメント有難うございます。
やっぱり助六は海老蔵丈ぐらい若くて美しい役者にやってほしい、というのが個人的な望みです(^^)
Posted by: のりこ at June 30, 2004 11:29 PM




