昨日、松濤美術館で開催中の「華麗なるペルシャ絨毯の世界」展に行き、講演を聞いてきました。これまではペルシャ絨毯は高価なもの、というイメージしかなく、その起源がイランだということすら認識していませんでしたが、講演はとても興味深い内容でした。
(紡いだ糸を結んで絨毯は出来ていく)
ペルシャ絨毯は1949年にイラン北東部、パジリク渓谷の氷河の中で織機などが発掘されるまではトルコのモスクにあるものが、その起源だと思われていたそうです。ノット(結び)の集まりからなるペルシャ絨毯は織り手の愛情と情熱の結晶で、全てが手作業で作られるため一つとして同じ作品はありません。
日本のように四季折々の庭模様が楽しめない砂漠の国では、コーランにある「天国の庭」の様子を絨毯にうつしそれを屋内で楽しむ観点から、象徴的かつ抽象化された図柄がモチーフとして散見されます。
ペルシャ絨毯によく用いられるテーマには狩猟模様(Hunting scene)、庭園模様(Garden Design)、へラーティ模様=花模様)があります。そしてモチーフとしてよく見られるのは生命の木(Tree of Life)、糸杉(Cypress tree)、花瓶(Vase)、ボテ(Boteh=ペイズリー)、唐草(Arabesque)、パルメット(Palmette=草花やつぼみが茎状の紐で連結されて連続して行く模様)、などが挙げられます。各地域の部族毎に絨毯は引き継がれており、10代からずっと絨毯を結び続ける生活の中でカンが養われているようです。
松涛美術館で夫が購入した図録のページをめくると、イラクの人々の生活は遊牧民から都心部で暮らす人々まで色鮮やかな「The Life on the carpet(絨毯の上で暮らす)」を営んでいることが見受けられます。まだ訪れたことのない国ですが、手仕事で作られたものを大切に使っていくという姿勢には共感を覚えました。
Posted by noriko at December 12, 2004 12:00 PM | トラックバック




