千秋楽の前日のチケットを運よく入手できたので、シアターコクーンに観に来ました。舞台のセットは無機質な階段と長短の鉄製の階段。役者さんたちは体力勝負ですね。
大まかなストーリー以外、何も知らずに観た率直な感想は・・・劇なので時代考証の問題とかではなく五感で感じる全体の雰囲気の中で、演出の効果音(ヘリの羽音やガラスが割れる音、爆撃の音)にとても違和感を持ちました。段田さん演じる三郎の演説みたいな台詞も??と思いましたが。
ゆき女(中島朋子)が登場、五郎(高橋洋)との台詞のやりとり。その背後で時計の振り子を思わせる大きな球が左右に揺れる・・・でも何故か均等に揺れない。必ず球が右に移った後で一度引き上げ、左に、そして右に。気になります。
投石を思わせる石を降らせる演出は計算しつくされているようで、最前列まで石は来ません。雪代わりの紙ふぶきは前2列目ぐらいまでの人々の頭、肩と降り積もっていましたが。
今日はナマ堤さんということでミーハーに楽しみにしてましたがいきなり台詞が難しい…「陶酔か苦悩か」。役どころが記憶を失い自らを追っ手の藤原側だと錯覚している平将門。自我を失った=狂ったリーダーは仲間を迷わせ、殺戮していきます。参謀役の三郎(段田さん)は幾人もの影武者将門を盾に窮地を生き延びてきたけれど、もう限界に達していると悟っています。仲間内の裏切り、殺し合い、女性(桔梗=木村佳乃)に翻弄され操られる男たち。まさに崩壊する組織の体。
浅間山荘事件をモチーフにしていたと後で知り様々な演出についても納得しましたが、どうもあのヘリの音だけはいただけません。
千秋楽前ということでお疲れだったのでしょうか・・・堤さんは階段で足を踏み外しかけ、お尻かどこかをぶつけたようで一瞬素にかえって「おっと、あぶねぇ」と苦笑。どうも痛かったようでして、段田さんも「殿、大丈夫でしょうか(苦笑)」、「殿、そちらへ行きましょうか(苦笑)」。ユキに抱いてもらっているときに紙ふぶきが口の中に入ったようで何回も“ペッ”としてました(苦笑)。「ビギナー」以降、堤さんは私の中では2枚目半になっているんですよね・・・関西人ですし。
蛇足ですが、個人的には平将門=加藤剛(「風と雲と虹と」)のイメージが強いですね(苦笑)。
はじめまして。mayと申します。
私も金曜日に『……将門』を観てきたばかりです。
>ヘリの羽音やガラスが割れる音、爆撃の音
>三郎の演説みたいな台詞
>その背後で時計の振り子を思わせる大きな球が左右に揺れる
これらは学生紛争をモチーフにしているからだと思われます。
うろ覚えの知識で申し訳ないんですが、確か「浅間山荘事件」が題材となっていたはず。
私は最前列で見たのですが、紙ふぶきまみれ&石が飛んでくるのではないかという恐怖で困ってしまいました(汗)。
T・Bありがとうございます。
さまざまなところで「‥将門」感想を読ませていただいておりますが、効果音の賛否で書いた方の年齢がわかるような気がいたしました。
学生運動には無縁な(というかご存じない?)方々は、あまり好感をお持ちにならなかったようです。戦争をイメージされた方もいらっしゃる。
その時代を体験された(そのものには参加していなくとも)方々には、何とも言えない思いを感じておられるようです。「わかる」という書き方で表現されている。
「NINAGAWA vs COCOON ’05」4部作第一弾のこの作品で、蜷川さんは過去の自分と向かい合っておく必要があったのでは?‥とは、穿ち過ぎでしょうか。
いろいろと楽しく深読みさせられた作品でした。
TBありがとうございます。
私は元々、清水邦夫の戯曲に興味を持っていたので観る前に読んでしまってました。
そこでは、連合赤軍の敗走というイメージは感じず、普通の歴史物としてとらえて読んでいました。たしかに蜷川&清水のコンビであれば、そういう要素は出て来るには当たり前といえばそうなんですけど想像すらしてなかったので、、、。
読んでいる時は「将門の伝説」を自分で作っていくかわそうな将門の話という印象だったのですが、やっぱり今回のような演出にされると「過去の栄光」と「敗走」がテーマなんだなあと思ってしまいました。
私は一回目の時に4列目だったのですが、一列目の方たちの前に転がって来る石や、どっさりとかぶってしまう雪は気になりましたね。わりと好きなんですが、、、ちょっと現実に戻ってしまって。
二回目はわりと遠めだったので全体が観れて、冷静に物語を楽しむ事ができました。
mayさん、
>私は最前列で見たのですが、紙ふぶきまみれ&石が飛んでくるのではないかという恐怖で困ってしまいました(汗)。
最前列の方はあの石が飛んでくるのでは?!と思いますよね。かなり迫力があったのではないでしょうか。
そよさん、
>その時代を体験された(そのものには参加していなくとも)方々には、何とも言えない思いを感じておられるようです。「わかる」という書き方で表現されている。
後で浅間山荘事件を題材にしたと知りましたが、私には実感がないだけにどうしても戦争を彷彿とさせられました。
m-sanさん、
>私は元々、清水邦夫の戯曲に興味を持っていたので観る前に>読んでしまってました。
>そこでは、連合赤軍の敗走というイメージは感じず、普通の>歴史物としてとらえて読んでいました。
あぁ、そうだったんですか。私は観た翌日にもう一度考えなおして、元々浅間山荘事件を題材にしているのであれば、そのままノンフィクションのように表現するのではなく、原作はそれを将門ぐらい昔の人物に置き換えて表現しているのかと考えてしまっていました。
初めまして。朔弥といいます。
TBありがとうございました。
あまり私にはその機能を使いこなせていないので、
たった今気付いてしまいました。ごめんなさい。
観劇に関して、私は幼い頃から
良い作品や機会に恵まれていたからでしょうか?
それとも…シェークスピア劇の後だったからなのか?
この作品に関してのセリフの難解さは、
さして特に気になりませんでした。
席が遠かったこともあり、落石・雪も。
たくさん書きたいことがあるように感じたのですが、
結局は、作品に対しての感じ方とは、かならずその人の
それぞれの価値観などに基づいているので、
どう感じるか?どう感じたか?は
きっとその人それぞれでイイのだと思います。
普段使っている言葉ですら…自分が発言した後には、
相手がどう受け取るのか?は相手次第なのですし。
話はソレちゃいますが…私の大好きな映画は、
「風と共に去りぬ」という不朽の名作です。
何年か置きに必ず手が伸びるのですが…
観る年齢の度に…感じ方が微妙に違ったりします。
作品とは…出会いのタイミングというのも大切なのかもしれません。
とにかく…私にとって「幻に心もそぞろ狂おしのわれら将門」は、
昨今久々の「アタリ」の作品だと感じられた作品でした。
朔弥さん、コメント有難うございます。
この記事は観てすぐの率直な感想を書いたのですが、一晩寝てから再び一緒に観た夫と色々話をしたりするうちに、次第に「こういう見方をすればこう感じていたな…」というように感じ方が変わってきました。
結論から言うと、これから観劇する際は多少はHPなどで調べてから観た方がもっとすんなり楽しめるのではないか、ということでした。もちろん私の場合だけですが。
歌舞伎や文楽のような伝統文化はやっと観慣れてきたところですが現代劇は感覚が違ってまだまだなようです。





