November 10, 2005

蘭奢待(らんじゃたい)

歌舞伎にはよくお香が出てきます。「本朝廿四孝」や「仮名手本忠臣蔵」などは実際に舞台で香をたくシーンがありますし、児雷也では「蘭奢待」という東大寺正倉院に伝わる沈香が姉弟の証拠の品として出てきました。ちなみに「蘭奢待」は「加賀見山」にも登場します。

というわけで、「蘭奢待」とは何ぞや?と思って調べてみました。

「蘭奢待」は香木の名前です。光明皇太后が東大寺に献納したときは重さ13kgあったとされますが、今は長さ156cm、最大直径37.8cm、重さ11.6kg。歴代天皇や将軍たちが手柄のあった者に切り取って与えたためこのように減っているそうです。「蘭奢待」をもらった人として足利義政、織田信長、明治天皇などの名前が残っており、この3人のために裁断した跡が残されています。足利義満の時代から「蘭奢待」と呼ばれるようになりましたが、その理由は不明。「蘭奢待」のそれぞれに(“蘭”の字には門構えの中に“東”、“奢”の字には“大”が冠として、“待”の字のつくりは“寺”)隠されている字から、「東大寺」と呼ばれることもあります。
「蘭奢待」は中国の呉からの献上品であるとか弘法大師が中国から持ち帰ったなど諸説がありますが、事実は定かではありません。

つまり、「蘭奢待」を持っている役=功績のある家柄、ということから歌舞伎の小道具として用いられていると推察されます。


Posted by noriko at November 10, 2005 08:10 PM | トラックバック
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