タイトルに惹かれて渋谷区図書館から借りて読みました。3章からなり、佐伯氏と大沢氏の対談形式で進められて行きます。このお二方の人選はどうやら対極の立場にある人を選んだ、というところにあるようですが、その割には考えの明確な相違を見出すというよりも共通点や通ずる点の方に焦点があたりがちなのは、某TV局の「朝まで~」と異なる点です。
日本には真の論客といえる人が少ないのか、はたまた1対1という対談形式が故に穏便にコトを進めようとする“日本人的発想”が出たせいか、或いは??というところですが、その内容構成はさておき、一般受けすると思われる点は“テロ”という行為が社会において外在的でも内在的でもあるということ。死やエロティシズムにも共通するように、人が忌み嫌う対象とはえてして心惹かれる対象でもあり、社会の中、人の精神の中にある“憧れ”を否定しようとすると矛盾、破綻が生じます。実際、9.11以降“テロ”を社会的悪として徹底的に排除しようとする米国、また日本でも実は“テロ”行為は必ずしも万人が全否定するものではない、という事実は様々な例に見て取れます。
読みやすい反面切り口は甘め、という印象の本でした。両氏が現在京都大学で教鞭をとっているというBackgroundに関係するのかどうかはわかりませんが。
Posted by noriko at November 29, 2005 06:38 AM | トラックバック




