October 28, 2003
[日経ネット時評] まねがきかないIT政策 [情報技術]
2003/10/28付 土屋大洋氏の記事の論旨は
・かつての産業政策が模倣モデルとすれば,IT政策は先見モデルである必要がある
・日韓はブロードバンド政策に注力し一定の成功をおさめている
・カナダは米国と違い,教育ツールとしてのブロードバンドを追求している
・危機感をもてているうちに,日本は次を見据えた政策を立案しておく必要がある.
というものだ.私はまず今のブロードバンド政策への注力を成功と評価する点に疑問がある.
日本のブロードバンドは、帯域あたりの価格の安さではすでに世界一になったと試算されている。非現実的と考えられていたFTTHも世界に先駆けて消費者向け商品として売り出されている。
独自の道を選ぶことで成功をおさめているというためには,
・帯域あたりの価格の安さによって得られた,もしくは将来
得られると予想される明確な効果
・ブロードバンド提供を持続可能な形で進めるための
光ファイバ等をめぐる政策
を示す必要がある.
まず一点目はブロードバンド時代を安く提供するのは産業育成上の手段であって目的ではないはずである.世界一の安さで提供されるブロードバンドによって何かが変わったのか,ないしは変わる兆しがみえているのか,それとも単なる見当違いのないものねだりであったのか.
二点目はブロードバンドインフラ事業は現状すべて採算割れである.黒字化の目処が立ってるのはあってもむしろ少数派ではないか.安価なブロードバンドの提供が産業育成上必要なのであれば,持続可能な形で提供可能なように政策上の配慮も必要である.現状は単にITインフラバブルがはじけてないだけとも見ることもできる.
さらに同時進行で次期振興策も考える必要がある.先見モデルのIT政策は大変である.
Posted by pshige at October 28, 2003 11:59 PM | トラックバック (0)コメント
コメントする
名前(ニックネーム可)とメールアドレスは必ず入力してください.
メールアドレスは管理者にのみ通知されます.
メールアドレスは管理者にのみ通知されます.



