January 31, 2004

オペラと歌舞伎と [歌舞伎]

オペラ「鳴神/俊寛」を見に新国立劇場へ行く.バスで10分の近所に住んでるというのに,新国立劇場に行くのも,オペラを劇場で観るのは実は初めて.初観劇はすばらしいものだった.

舞台 やや脇

最上階4階最後部ど真ん中の席.歌舞伎座4F一幕見席で立ってみてるのとほぼ同じ感覚:-p

オペラという形式は心を打つものがある.歌に台詞を載せるというのは初めて観た私にも全然違和感はなかった.

歌舞伎の演目をオペラで表現することには全然違和感がなかった.音楽についても,いつもの下座音楽もいいが,木琴やフルートで異国調を醸し出しながらの時代物の導入も新鮮でよい.オーケストラによる演奏は,むしろ約束事の制約を受けない自然な表現に感じた.

「鳴神」は全体のバランスはよかったのと思う.ただ私が個人的に注目していた,鳴神上人の激怒の表現をオペラでどう行なうのかという点で,あまり「荒事」にみえず私的にはイマイチ.よくよく考えると,そんなに簡単に演出がつくなら家の芸にならないともいえるが.

「俊寛」は歌舞伎とは台本が全然違った.千鳥も瀬尾太郎も出ず,全てを削って俊寛の諦念・絶望だけを描いていてメッセージが強まった点がよかった.最後のいい余韻も全てを削ったところから生まれたのだと感じた.



初台オペラシティのオフィス棟側から眺めると,新国立劇場の手前に水の流れがあることに非常に違和感があるのだが,新国立劇場の中からみるといい雰囲気を出している.帰り際,外から眺めてもいい景色だった.(けどブレてるし暗いしよく見えてない_o_)

流れを手前に新国立劇場を臨む

Posted by pshige at January 31, 2004 11:37 PM | トラックバック (1)
コメント

はじめまして。
最近歌舞伎を観始めてすっかりハマっているasariekoと申します。こちらのサイトよく覗かせていただいております。

オペラ「俊寛」ですが、これは文楽・歌舞伎の俊寛ではなく能の俊寛を元にして作られています。千鳥や瀬尾の部分は文楽にした時に付け足された部分なので、オペラ化で削ったのではなく、元々ないのですね。今回の演出はかなり歌舞伎に近いものだったので、なんだか錯覚を起こしますが。
オペラを観る前は千鳥がいない俊寛なんて・・と思っていたのですが、結果はpshigeさんが書かれている通りナカナカ味があって良かったですね。

ちなみに新国前の池、これは20号&首都高の騒音緩和の意味もあって配されてるそうですよ。

Posted by: asarieko at February 1, 2004 01:10 AM

asarieko さん,こんばんは.

「俊寛」の件,インタビューやパンフで事前に見知っていたはずなのに,すっかり抜け落ちてました.asariekoさんのおかげで,すっかり腹に落ちました.

手をひろげすぎるのには気をつけつつも,たまにはオペラ観劇にも足を運びたいと思わさせるいい余韻でした.今回観劇できて,非常にラッキーだったと思います.

Posted by: pshige at February 3, 2004 03:14 AM
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